旅行当日。
私と彼はバタバタと準備をしながらも、なんとか予定通りに家を出て、車で空港へ向う。
初めて行く街なので、少しウキウキ!
彼が車を運転して3分後、交差点に差し掛かる。
右折しようとした時、急に横から車が近づいてきた。
私「わっ!!気をつけて!」
思ったよりも近くまで車が近づいてきたので、驚いてとっさに言葉が出た。
車同士の距離は近かったが接触事故もなく、そのまま車を走らせる。
私はそんな大きな声を出したつもりはなかったのだが、それを聞いた彼は私の声に驚いたようだった。
彼「大丈夫だよ、心配しなくても。僕もちゃんと左右を確認しているから。あの車がスピード出して走ってきたから悪いんだ。」
私「でも、ついびっくりして言葉が出ちゃった。」
彼「そんなこと言わなくてもいいよ。僕はちゃんと運転してるのにも関わらず、君の声にびっくりして事故っちゃうよ!」
私「でも・・・。」
彼はスピードを出して走ってきた車にイラついているようだった。
その苛立ちを私にもぶつけられてる感じがした。
全く悪気がないのに彼に怒られたような感じがしてしまって、鬱突入。
そんなことで怒らなくてもいいのに。
悪気なんて全くなかった。
言葉が出なくなって、代わりに涙が出てくる。
旅行が始まったばかりなのに、もうすでに鬱なんてついてない。
これからどうやって3日間過ごしていいのか・・・。
涙を我慢しようとすると何も話せなくなってしまった。
沈黙が数十分続く。
とりあえず頓服薬であるレキサルティを飲むが、これからのことを考えると、なかなか気持ちを切り替えれなかった。