ある日、彼に映画館に行こうと誘われた。
選んだ映画はマーベルの最新作、『ドクター・ストレンジ 〜マルチバース・オブ・マッドネス〜』。
今までドクター・ストレンジは一度も見たことはないし、マーベル映画で唯一見たのはアベンジャーズシリーズだけ。
アメコミにも興味がないし、知識ゼロ。
正直あまり乗り気ではなかったが、ずっと家にいるのもつまらないし、たまには気分を変えて映画館に行ってみるのもいいかなと思った。
ショッピングセンター内にある映画館に到着すると、日曜の夜7時上演ということもあって、人がぎゅうぎゅう、10代の子供達もたくさんいて大声で騒いでいる。
『あーこの雰囲気、苦手なやつだ。』
即座に気分が落ちてしまった。
HSPの私は人が集まるところや、騒がしい場所が苦手だ。
もし私一人だったら映画を諦めて家に引き返しているだろう。
しかし、事前にチケットを購入しているし、彼も映画を楽しみにしているので、今日は映画を観るしかない。
この雰囲気に負けないようにグッと気合を入れる。
映画には欠かせないポップコーンを買おうとするが、やはり長蛇の列。
しかもカウンターが7つほどあり、縦も横もびっしりと人が並んでいる。
見ているだけで窮屈。
言っておくが、私は短気で列に並ぶことが嫌なのではない、ただ単に人が多いのが苦手なのだ。
私「ちょっとトイレに行ってくるね、すぐに戻ってくるから。」
と言って、列に並ぶのは彼に任せてその場を去る。
ラッキーなことにトイレは空いていいて、列に並ばなかったのが救いだった(女子トイレは混んでいて、待たなければいけないことが多い)。
その後ポップコーンを手に入れて、予約した席を探す。
中段より上の左端。
私の席の横は壁で、誰も座れなくなっている。
私はあえてこの端っこの席を選んだのだが、彼は不満そうだった。
端だと視界が悪いので、彼は本当は真ん中で見たかったらしい。
でも真ん中の席を選んだら、絶対誰かが隣に座るだろう。
もしその人が少しでも動いたり、話したりしたら映画に集中できなくなる。
些細なことなのだが、人よりも敏感な私にとっては不快。
全て英語で字幕もなく、英語力の乏しい私なのだが、それでも楽しめる映画だったのでとても満足。
隣に人がいなかったので、映画を集中して見ることができた。
エリザベス・オルセンが可愛いかった!
でもやっぱり映画は、家のソファーでネットフリックスを見るのがHSPの私にとっては一番だな。
周りの人が気にならない、家での時間が一番リラックスできる。
ドクター・ストレンジの前作も見てみたくなった。