居酒屋のアルバイトを辞めた後、しばらく働く気になれなかった。
違う場所で働いたとしても、またこんなに辛いことになるのかと思うと不安だった。
そして、仕事について考える時間が恋愛について考える時間に変わった。
当時私には付き合って5ヶ月の彼氏がいた。
私が働いているときは、お互いの仕事の予定を合わせてデートをしていた。
彼の友人や家族とも会うこともあり、仲良く過ごしていた。
だが私が仕事を辞めた頃から、なんだか上手くいかなくなる。
私は暇だが彼は忙しく働いているので、デートは全部彼の予定に合わせる。
週に2日程会っていたのだが、時間のある私は物足りなくなってくる。
もっと一緒にいたいし、遊びたい!
彼といると鬱の気持ちを忘れられるし、楽しい気持ちになるからだ。
正直にもっと一緒にいたいと言ったのだが、忙しい彼はたまには1人でゆっくりと過ごしたいと言って、会う頻度は変わらなかった。
そのことで私はいつも不満に思っていた。
付き合って7ヶ月のある日。
彼は元から少々子供っぽいところがあり、たまに小学生が言うような悪口を私に言う。
普通だったら「また言ってる。めんどくさいな。」と思う程度なのだが、今回はとてもしつこい。さらにそれを彼の友人の前でも言う。
怒るよりも先に悲しいと言う感情がでてきて、涙が出る。
泣くのを見られるとまたからかわれるのではないかと思って我慢して、むすっとした表情で堪える。
「彼のことが好きなのに、なんでそんなことを言うのだろう?好きだと言うことが伝わっていないの?」と思うのだが、彼に対して何も言えない。
言うと泣いてしまうから。
どんどん悪い方向に考えが行って、「あ、私はここにいてはいけない。彼と一緒にいてはいけない。」と思うようになる。
その日は一日中ずっと鬱症状のまま過ごした。
それからしばらくして彼とは連絡を取らなくなり、自然消滅。
私としては、子供じみた無神経なことを言うし、なんでもっと会ってくれないんだろうと不満が溜まっていた。たくさん会ってくれないのは、私を好きではないからだと思っていた。
多分彼としては、仕事が忙しいのに彼女ばっかりに相手してられないし、めんどくさいと思ったのだろう。
暇な時間が多かった私は、趣味や楽しめることがほとんどなかったので、恋愛にのめり込んでしまっていた。
気分の改善を彼に頼っていたところがあった。
確かに仕事でストレスを受けて辛い時期もあったが、仕事があることで脳が程よいバランスで保たれていた面もある。
仕事がなくなると恋愛にばっかり思考が偏ってしまい、気分の波を大きくしてしまう傾向がある。
気分の波が大きく出ると、いい時は超絶好調、悪い時はいつも以上に最悪の状況。
どん底の鬱からの回復は大変だし、疲れやすくもなる。
無職で無気力な時に恋愛しても上手くはいかない。
人に左右されずに自分自身を上手くコントロールして仕事も恋愛もできるようにしたいと思うのだが、それがとても難しい・・・。