インターネットで求人情報を毎日眺めていたが、不安が強くて応募ができずにいた。
ある日、ハローワークで就職相談をしようと考えた。
初めてハローワークに行くと、かなりの人が順番を待っている。
こんなに相談に来ている人がいるのかと驚いた。
スタッフに番号を呼ばれ、やっと順番が回って来る。
障害者手帳を持っていて、ほとんどアルバイト経験がないのだと話した。
するとスタッフは障害者枠の求人があることを教えてくれた。
病気を公表することで、病気に理解を示してくれる求人に応募ができるし、体に負担のかからない働き方ができると。
いくつかの障害者雇用の求人を見せてもらったが、私がしたいと思う仕事はなかった。そしてどれも給与が最低賃金並みであった。
私の選択肢は3つ。
- 病気に理解があって働きやすいが、障害者として雇用され興味のない仕事をする
- 病気を隠し、辛い時は我慢しながら興味のある仕事をする
- 無職のまま家にこもる
私は2を選んだ。
病気に理解があるという点ではいいのだが、モチベーションの上がらないことはしたくなかったし、どうしても楽しい人生を過ごしたいという思いが強かった。
それでもどうしても仕事ができず、困った時の最後の手段として障害者と公表して仕事を探そうと思った。
結局ハローワークで仕事を紹介してもらうことはなく、もう一度自分で仕事を探すことにした。
当時は自分が障害者であると認めたくなかったし、自分の症状についてよく理解していなかった。
いつか元に戻れるし、みんなに追いつける。
自分自身の今の状況をよく見つめずに、憧ればかりを追いかけていた気がする。
今思えば焦らずに、働く最初のトレーニングとして、障害者枠での勤務も良かったのかもしれないと思う。