毎日のようにシェアハウスのキッチンで、彼とフランス系カナダ人の女の子がフランス語で楽しそうに長話をしていた。
ある日のこと、私は2人の側でランチを食べていた。
2人はまるで私が存在していないかのように、フランス語で話し続ける。
また疎外感を感じた。
イライラする。
今まで我慢していた感情がどっと込み上げてきた。
私「何を言っているかわからないから英語ではなして!」
珍しく私が強く言葉を発したので、彼は少し驚く。
彼「あー、今はこんな話をしてたんだよ。」
カナダ人「そーなのよ。」
英語で説明してくれたのはいいが、しばらくしないうちにフランス語に戻る。
私はまたイライラする。
だがこれ以上彼らに対して何かを言う元気はなくなった。
そして孤独を感じて悲しくなる。
ただ仲間に入りたかった。
私の存在を無視しないでほしかった。
鬱の波が来て、目が次第に潤み出す。
ここで泣きたくない!
でも涙が溢れて来るのを止められなかった。
泣いている姿を見られないように、そっと自分の部屋に戻る。
ベッドに倒れこんで泣く。
その間も隣のキッチンから2人の楽しそうな声が聞こえて来る。
なかなか泣き止むことができなかった。
彼は私の変化に気がつかなかった。
そして私がこんなにも深く悩んでいることも知らなかった。
思ったことを口に出して言わないと、日本人のように空気を読んではくれないので、自分の気持ちが伝わらない。
私もこんな性格だと彼に嫌われるのかもしれないと思って、あまり自己主張しなかったし、悩みについてほとんど話さなかった。
鬱、孤独、HSPの性格、自己主張しないことが負のスパイラルとなって、私の悩みはもっと深くなっていった。