物心ついた時から、両親と兄弟と一緒にキャンプに行っていた。
県内のキャンプ場や近隣の県など、年に3〜5回ほどの頻度。
父が車好きで、私が小学校一年生の時に小型の中古のキャンピングカーを購入した。
ワゴン車くらいの大きさで、椅子、テーブル、ミニキッチンがついていて、天井を持ち上げると2段ベッドになるタイプ。
車の高さが低いので、大人は少し屈まないと車内を歩くことができない。
小学一年生の私と保育園生の兄弟にとっては、そのキャンピングカーはちょうどいいサイズで、動く小さなセカンドハウスのようだった。
キャンプ場に到着してまずすることといえば、タープを張ること。
4つの棒を組み立ててからタープを張るのだが、これがなかなか安定せずに棒が倒れてしまう。
家族みんなで協力するのだが時間がかかるし、私はこの作業が嫌いだった。
その次に組み立て式のテーブルや椅子を運び、ご飯の時間までのんびりと過ごす。
寝る前にキャンピングカーの中の椅子やテーブルを動かしてベッドを作り、天井をグッと上に持ち上げて2段ベッドを作り、シーツを敷いてブランケットを運び入れる。
あとは寝るだけ。
2段ベットはあるもののスペースが狭く、母と私2人で寝るのが精一杯だったが、家のベッドとは違い、秘密基地のようで何だかワクワクして好きだった。
私が小学校高学年、兄弟が小学校低学年になると、さすがにキャンピングカーが窮屈になってきた。
そこで父が小さな中古のキャンピングカーを売り、新車の大きめのキャンピングカーを購入した。
トラックベースで、大人が車内を屈まなくても歩けるほどの高さだ。
運転席の真上に2段ベットがあるのだが、折りたたみの必要はない。
椅子をベッドに組み立てると、2段ベットと後部のベッドを合わせて、最大で大人5人寝れる広さ。
キッチンと冷蔵庫はもちろん、小さなシャワーとトイレもついている。
さらに外側には、収納可能なタープが備え付けてある。
タープが締まってある長い筒状部分の先に、棒を引っ掛けてぐるぐると回せば、簡単にタープが出てくる。
3分で完成。
タープ張りにうんざりしていた私には嬉しかった。
キャンプでキャンピングカーを使用して良かったことは、
- テントを立てる必要がない
- タープを張る必要がない
- 雨でも濡れる心配がない
- 車内で料理ができる
- 冷蔵庫が使える
- 走行中に電気を蓄えられるので、テレビを見たり、スマホの充電ができる
キャンプ通の人からすれば、キャンピングカーを利用することは邪道かもしれない。
しかし、簡単快適だし、クマに襲われる心配もないし、私はキャンピングカーでキャンプすることが好きだ。
そのキャンピングカーは購入から25年ほど経ってかなり古くなってしまったが、何とか現役。
いつか両親がいつでもキャンプできるように、新しいキャンピングカーを買ってあげたいなーと夢見ている。