ゆるいタイトルに、ゆるいタッチのブタのイラスト。
ちょっとクスッと笑えるような日常の漫画なのかな?
この本(漫画)の表紙を見た感想だった。
読み始めると、この本は「ブッタとシッタカブッタ」、全8タイトルのダイジェスト版らしい。
それだけ続いてる作品ならば、面白い本に違いないと期待が膨らむ。
登場人物は、ブッタ、シッタカブッタをメインに、あとは数匹の豚たち。
日常のよくある出来事や悩みが4コマになっていて、色々と考えさせられるし、心に響く言葉を与えてくれる。
その中で印象に残った言葉を紹介。
【幸福の山と不幸の谷】
幸福は山の上で不幸は谷の底。
不幸になりたくなくってシッタカブッタは谷を埋めようとした。
(シッタカブッタが山の土を谷に運んでいるイラスト。次第に山と谷が無くなり、平地になった。)
あれー、幸福も不幸もなくなっちゃった・・・
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人生できるならば不幸になりたくない。
でも不幸があるからこそ幸せを感じられる。
幸福と不幸がなくなったら、人生つまらないものになるのかもしれない。
【波】
池に石を投げる。
(ブタが池に向かって石を投げるイラスト。)
水はずっとそこにあるけれど、波は波立ってそのうちおだやになる。
心も波みたいなものだ。
(波がおさまり、水面にブタの姿が映る。)
↓
怒りや悲しみで自分見失うことがある。
でも時間が経てば自然とその感情がおさまる。
心が穏やかになると本当の自分の姿も見えるようになる。
【挫折にふりまわされない生き方】
シッタカブッタはおいしいものを求めて流れさからって泳いだ。
(りんごを求めて川を泳ぐ、シッタカブッタのイラスト。)
川の流れに負けておちこんだ。
こんどは流れにさからわないで浮いていた。
(流れに身を任せて泳ぐシッタカブッタ)
なんのことはない。たどりついたところに別のおいしいものがあった。
(流れついた島でパイナップルを発見し、喜ぶシッタカブッタ。)
↓
完璧な人なんていないし、頑張ってもできないこともある。
そんな時は未練タラタラにしがみ付いたり、落ち込んだりするのではなく、切り替えが大事。
今まで思っても見なかった自分の才能、楽しみを発見できるかもしれない。
4コマ漫画なので読みやすく、ゆるいタッチのブタたちが可愛いし、なんだかホッとさせてくれる。
今まで自分のことを『完璧になれない落ちこぼれ人間』だと思っていたけれど、それでもいいのかもしれないと思わせてくれた。
こう考えたら気持ちが楽になる、というヒントをたくさんもらえた。
これは全巻揃えて手元に置いておきたい本だ。