着替えを終えてしばらく待っていると看護師が部屋に来て、オペをしてくれた医師のところへ案内してくれた。
医師「違和感はありませんか?手術後はしばらく出血するかもしれません。あと術後にお腹が痛くなるかもしれないので注意してください。」
術後に腹痛で入院する人もいると言う話はネットでも調べていたので知っていた。
自分はそうならなければいいなと願う。
医師「事前に卵子は8個だったのですが・・・、採取できたのは3個でした。いくつかは十分な大きさではなかったり、破損したりしていました。原因はよくわかりませんが、ご自身が使用されていた精神薬、またはストレスかもしれません。もし次回卵子凍結をすることになったらホルモン剤の量などを変えたりしてみましょう。」
医師の話し方からして、思ってもみなかった結果だっと察知する。
私は8個全部採取できるものだとすっかり思い込んでいた。
たった3個。
事前に医師に聞いたり調べたりした情報だと、私の年齢で未受精卵から妊娠に至る確率は20個で1人を妊娠できる計算になるらしい。
今回採取できた卵子は3個だとすると、妊娠率は15%。
え、確率的に無理じゃん!?
こんなに長期間調べて、ホルモン注射を毎日して、お金も時間もかけて、こんな結果しか出ないのか・・・。
頭が真っ白。
無の感情で待合室に戻り、支払いを終え、帰宅の準備をする。

実家に帰るために電車で空港にむかうのだが、体に力が入らなかった。
駅のホームで電車を待っている時に立っていられなくて、しゃがみ込む。
電車に乗り込むも、混んでいて椅子に座れない。
大きなスーツケースを持ちながら、電車内の通路でもしゃがみ込む。
誰も席をかわってくれない。
こんな時、以前市役所からもらった赤いヘルプマークを持っていれば良かったと後悔した。
電車に揺られて30分後に空港に着き、そこから地元の空港へ向かって飛び立つ。
地元の空港には父が迎えに来てくれた。
車の中でボロボロと泣きながら採卵手術をしたことを報告。
父は黙って聞いていた。
とても悲しいし切ない結果。
その夜からいつも通りリーマス(リチウム)を服用し、泣き疲れて早々と寝てしまった。