飲食店でアルバイトを始めてから10ヶ月。
双極性障害2型の私にしては、かなり長く同じ仕事を続けている。
いつもは長くて6ヶ月、短いと1ヶ月ほどですぐに仕事を辞めてしまう。
最近はできる仕事も増えてきて『辛いけどめげずに、なかなか仕事頑張ってるじゃん!』と自分を褒めてやりたいほどだ。
だがそんなこと、他人にはわかってもらえない。
今日は本当に忙しい日だった。
店オープンと同時に大量の注文が入ってきた。
さらに次々とお客が来店、電話も鳴り、てんやわんや。
こういう時って、私を含めて従業員はみんな余裕がなくなって、イライラし始めてしまう。
私はなるべく同僚を助けたいと思っているし、余裕はないけれど一生懸命に働いているつもりだ(手を抜きたくても抜けない性格)。
でも勤続1年以上の同僚は、たまに私に冷た言い方で注意をする。
同僚「これ、ここまでやってねっ!!」
言葉がきつい。
私「はい!」
手伝ってあげたいのは山々なのだが、こちらも客の対応でバタバタして時間がなかった。
山のような注文をこなして、オープンから2時間半後、やっと店内が落ち着いてきた。
しばらくして、また同僚から注意を受ける。
同僚「あのー、さっきさー、あの忙しい時になんで食材の準備やってたの?そんなの後でもいいから、手伝って欲しかったっ!!」
溜め込んでた鬱憤を吐き出された感じだった。
即鬱モード突入。
そう、私は30分前に、忙しい時間帯にやらなくてもいい仕事をやっていたのだ。
私は良かれと思って、同僚の手助けをしたくて、食材の準備をしていた。
『今これをしないとお客を待たせてしまう。何とかうまくお店をまわしたい。』
1、2分でその食材の準備を終わらせた時、すでに食材の予備がテーブルの上に準備してあることに気がついた。
私はよく周りが見えていないことがある。
注意散漫なのか、自分で置いたものが目の前にあるのに気づかないこともある。
『あー、もう準備してあったかー。ま、いずれにせよ後で使うからいいや。』
食材を無駄にしたわけでもないし、お客を怒らせたわけでもないし、私はそれほど気にしていなかった。
だが、同僚は気に食わなかったらしい。
私「あー、ごめんね!準備してあったものがあったことに気が付かなかったのー!」
同僚「あの時に他のことを手伝ってくれたら、もっと早くお客に料理を提供できたのにっ!」
怒り口調だ。
私「本当にごめん、私も後で気がついたの。ごめんねー。」
同僚の顔を見たら、鬱で涙が込み上げてくるのがわかっていた。
なので、目を見ないように皿を並べながら、声が震えるのをぐっと我慢して何度も謝った。
『あれはミスだったかもしれないけど、わざとじゃないし、協力しようと思ってやったのに。怒らないでほしい・・・。』
それからどんどん鬱が広がってく。
『怒られた、怒られた、怒られた・・・。私はこれでも必死に働いてるんだ。同僚に病気の話をしてないので、うつを見せないように、パニックになっても泣かないで、できる限りの力で働いてるんだ。でもこれ以上のことを求められたら、もうパンクしちゃう。もうこんなところで働きたくない。』
一気に働くことが嫌になってしまった。
すぐにでも家に帰って1人になりたかった。
体がずんと重く感じる。
・・・・・
無言の時間がしばらく続く。
その後も、お客がチラホラ来店するので、同僚とコミュニケーションを取らなければいけない。
なるべく普通に接するようにした。
うつを隠すために。
何もなかったように退勤時間までを過ごして帰宅。
オーナーも同僚も、私に対していろんな仕事をして欲しい、素早く仕事をこなして欲しいと期待するし、ミスに対して怒る時もある。
どの職場にでもある普通のことかもしれないが、私にはとてつもないプレッシャーであり、ストレスである。
気分の波が大きくなりやすい。
脳の病気はあるが、その割には仕事を頑張っている、続けている方。
以前と比べれば忍耐強くなっているし、病状が改善しているんだとわかってもらいたいが・・・。
私は双極性障害ということを職場に言っていないし、これからも言いたくはない。
なのでじっと我慢して耐えるしかない。