愛犬の死から数日後、まだまだ悲しみは止まらない。
だからと言って学校をサボったり、仕事を休むわけにはいかない。
犬のことで頭がいっぱいなのだが、なるべく平常心を保ち、普通に生活するようにしていた。
家にいる方が、もっと犬のことを考えて苦しくなると思った。
ある日の職場。
悪い状況が重なってしまった。
生理痛がいつも以上に重く、薬を飲んでもお腹と腰が痛かった。
さらにお客が一気に来店して、一息付ける間も無いほど店が忙しかった。
そんな状況でも大きなミスもなくなんとか乗り切り、営業時間終了。
犬のことが頭の片隅にずっとあったが、あとはリラックスして店を掃除して家に帰るだけ。
『自分、よく頑張った!』と思っていたところ、同僚にダメ出しをくらった。
同僚「ね子、今日みたいに忙しい時に、袋詰めとか箱詰めとか丁寧すぎる(時間がかかりすぎ)。お客を待たせないようにもっと準備してね。あと忙しい時間帯に別の仕事してたけど、あんなのどうでもいいから、こっち手伝って。」
同僚はわりと優しく注意(助言)してくれたのだが、私の精神の壁はとても薄く、ちょっとの刺激だけで崩れてしまった。
私「・・・ごめんなさい・・・。」
普段はこれくらい耐えていたのに、初めて同僚の前で泣いてしまった。
私は限界ギリギリの中働いていたので、『この状況で普段通り働いていた私に、これ以上頑張って働けって言うの!?』という少し怒りもよぎったが、自責の念の方が強く『要領の悪い働き方をしてごめんなさい。迷惑かけてごめんなさい。やっぱり自分ってダメなんだ。』と言う気持ちの方が大きかった。
あー、泣くはずじゃなかったのに恥ずかしい。
なんとか気丈に振る舞おうと、その後は涙をグッと堪えて黙々と掃除を続ける。
職場には病気のことは話してないので、私が不安定で泣きやすいことは隠し通したい。
ペットロスの影響は大きい。
毎日犬のことを考えている。
犬の過去の写真を見ることも辛いし、たくさん写真をアップしていたインスタグラムも開けなくなった。
ただでさえいつも軽い鬱状態なのに、これ以上脆い自分にはなりたくない。
死を受け入れなければ、前に進めない。
もっと強くなりたい。