躁鬱の完治は諦めてます。

躁鬱歴13年。幸せを感じるのって難しい。

ヨーロッパでの飲食店アルバイト⑧ 〜40代男性シェフの鬱告白〜

 

 

職場で怒りっぽいマネージャーに悩んでいたが、私にはもうひとつ悩みの種があった。

 

日本人40代男性シェフのことだ。

 

彼は海外の日本食レストランで長く働き経験も豊富で、他のキッチンスタッフに指導もする立場であった。

 

みんなに対してフレンドリーで、差し入れを買ってきてくれたり、面白い話を聞かせてくれたりするような優しい人だ。

 

シェフ「何かあれば頼ってよ。君たちは家族みたいなもんだし、俺が助けてやる。」

 

と言うのが彼の口癖だった。

 

彼には何でも話せたし、信頼のできる人だと思った。

 

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この店がオープンしたばかりでやらなければいけないことが多く、マネージャーのせいで人も足らず、彼や上の立場のシェフ達はいつも長時間労働をしていた。

 

その疲れが出たのか、ある日彼は倒れて病院に運ばれた。

 

しばらくの間働くことを医者に止められていたのだが、2日ほど経って彼は職場に復帰した。

 

シェフ「俺がいないと店が回らないだろう。」

 

と言って責任感のある彼は医者の言うことを聞かず、無理矢理にでも働いた。

 

ここ頃になってから、彼のイメージが少しずつ変わっていく。

 

 

 

私もそうなのだが、人間体が疲れてきて無理をすると、メンタルも弱りだす

 

今まで彼がみんなを気にかけて「どうした?悩みがあるのか?話なら聞くぞ。」と声をかけたり元気付けていたのだが、立場が逆転しだした。

 

毎日のように彼が、同僚ほぼ全員に対しての不満を言うようになった。

 

からしたら何の文句もないような人まで「あいつはな・・・。」と批判をしだす。

 

初めは尊敬と忠誠心を示していた社長のことまで話しは広がっていった。

 

やがて彼は不満や愚痴をメールで送って来るようになった。

 

しかも長文。

 

私だけではなく、他の日本人の同僚に対しても似たようなメールを送っていた。

 

そしていろんな話を聞くうちに、うつ病だとカミングアウトをされる。

 

以前にうつ病と診断されていたが、薬は飲んでいないようだった。

 

最初は体も悪くしていたので、少しでも支えたいと思い、話し相手になった。

 

私だって誰かに話を聞いてもらいたい時はあるので、気持ちはわかる。

 

だが送られて来るメールの内容は重くて、簡単に返信できるものではなかった

 

彼は何度も「死にたい。」とか「俺なんて死んだっていいんだ、家族もいないし。」などと口にしていたこともあり、言葉を選んで、何度も考えて、時間をかけて返信をした

 

そんなことが続くと相手の感情が自分にも伝わり、だんだん私まで病んだ気持ちになってくる

 

助けたい気持ちはあるのだが、負担が大きかった。

 

次第に終わりが見えない暗い話題に返信することが億劫になってくる。