私は外国人に「How are you?」と挨拶されるといつも嘘をついて答える。
そしていつも多少の罪悪感を感じる。
How are you?(調子はどう?)
誰もが最初の英語の授業で学んだ挨拶だろう。
I'm fine , thank you. (元気だよ、ありがとう。)
そしてこれが返答と学ぶ。
他の返答例としては 、
<元気な時・まあまあの時> I'm great. / I'm good. / I'm Alright.
<元気のない時> Not so good. / Terrible.
などあるが、外国人と挨拶をするとほとんどの人が「Great!(最高だよ。)」のように元気だよと返事をする。
西洋人は遺伝子的にハッピーな人が多いらしいからかもしれないが・・・
私はよく鬱を感じるので、気分は良くない時が多い。
正直に「Not so good. (元気がないんだ。)」と答えたいところだが、そう言うとみんなすごく心配をする。
英語でうまくこの感情を説明できないし、説明したところで躁鬱病の気持ちをわかってもらえるはずもない。
だって日本人でもわかってくれる人はほとんどいないのだから。
元気ではないのに「I'm fine.(元気だよ。)」とは流石に言いづらいので、いつも「I'm ok.(まあまあだよ。)」と良くも悪くもないような答え方をする。
そんないまいちなパッとしない返事を繰り返す私に、友人が言う。
友人「またまあまあなの?Good(元気)じゃないの??」
「I'm ok.(まあまあだよ。)」もあまりいい印象はないようで、こう返事をする人は少ないようだ。
でも元気でないことが多いので、この返事が私にとって丁度いい。
英語だけではなく、その他の言語でも人に会ったらまず相手の調子を伺うような挨拶はたくさんある。
会話の出だしから嘘をつくことはちょっと心苦しいが、外国人と暮らす上でこの挨拶は避けられない。
「I'm fine.(元気だよ。)」と心から爽やかに答えられる人が羨ましい。