大学の後期の授業が始まった。10月に行われる文化祭の準備もどんどん進んできた。この時私は3年生。これが最後の文化祭参加となる。
夏休み以前の授業・課題制作・サークル・アルバイトのルーティーンは継続しつつ、その隙間時間にダンスサークルの追加の練習予定がさらに加えられて行った。忙しさに加えて、体力的にも限界が近かった。
私の通う大学の文化祭は2日間あり、各1回公演。他大学のダンスサークルの文化祭には参加しなかったが、練習のために週一回は他大学に通っていた。
私の通う大学のダンスサークルは部員は30人ほどで、顧問やリードしてくれる先輩はもうおらず、私を含め、3年生が主体となって進めていかなければいけない。
メンバー選び、選曲、曲編集、振り付け、衣装選び、全体の構成、みんなの意見を踏まえて決めていかなければいけない。
ほとんどの生徒がアルバイトをしてるため、みんなが揃う時間はほとんどないので、放課後に集まった生徒で話し合って練習する。
凝り性で完璧主義者の私は、毎日振り付けや構成を考えていた。
いい案が浮かんだと思えば、やっぱり違うと思い、振り出しに戻る。延々に考えるが、100%自信を持てるものは作れない。授業も上の空で、頭の中で使用する音楽が延々とリピートされ、それにあった振り付けをイメージする。
それでも全てのダンスの振り付けと構成が完成し、全員で何度も予行練習をした。
そしてなんとか文化祭当日を迎えることができ、無事に二日間の公演を終えることができた。
サークルを3年間続け、気の合う仲間と出会い、思い出に残る最後の文化祭になった。
小さなバーを貸し切って打ち上げもして、サークル仲間と食べて飲んで写真もたくさん撮って、楽しい夜を過ごした。
・・・
その後、私は原動力を失ったように、何もできなくなってしまうのだった。